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2026.04 「君とみた星空を壊そう」あとがき

  • 4月26日
  • 読了時間: 10分




1.近況より


≫コーヒー中毒気味

 タイトルからもわかる通りですが、メインは後ほど。

 先月はブログのアップができなかったので、まずはここ最近についてです。


 3月あたりから唐突にコーヒー飲みたいなと思うようになりました。

 今までお店で飲むくらいで避けていました。ずっと苦手だったのがようやく平気になってきたのと、リラックスできる状況じゃないと紅茶を飲みたくなかったのもあり、ひとまず市販のものを買って飲んでいました。


 丸々ひと月くらいは忙しすぎて、家にいる間もリラックスがまったくできずにいたので、ちょっと苦いくらいの熱いコーヒーを飲むと何故か少しだけ精神が安定し、仕事中にコーヒーの味が恋しくなることもありました。飲み過ぎには注意しつつ(カフェインが紅茶の二倍近くあるので飲みすぎるとたぶん身体壊す)、今も飲み続けています。



≫架空の地図

 ここ最近で凝っているのが、架空のファンタジー地図を作ることです。

 「君とみた星空を壊そう」の地図を清書してイラスト担当に渡すために作成したのですが、山を書いたり洞窟を書いたり森を増殖したりミニマムな家を書いたりするのが楽しくなってしまいました。

 さらにそれをペン入れするとここ最近のストレスがじゅわーっと溶けていく快感に包まれ……。


 こんなに気持ちよくなったのは月灯館殺人事件を読んだ時以来です。読みたいと思ったときには本屋に並んでいない状況で、他に欲しい本もあるからと久しぶりに本屋を覗いたら一冊だけ置かれていたんですよね。運命を感じて迷わずに買いました。最高のミステリに出会ってしまった。

 それはともかく。


 地図上の細かな表現をどうしているのか参考にするため、ネットで色々な世界地図や町の地図を眺めて回りましたがそれも楽しく。ニヤアと邪悪な笑みを浮かべてしまいました。ひとりで。

 地図をただ書くだけではなく、こういう地形の中で、自然の何を利用しているのか、どこに何を築いて生活しているのかとか、特色などを一緒に考えるとさらに楽しくなってきました。

 たぶん自分だけの箱庭みたいなものを考えるのが好きなんだと思います。飽きがくるまでは色々な世界観を構築するだけの遊びをしていきたいです。


 一番の憧れがオクトパストラベラーの地図なので、その2つをできるだけ模写する試みも行いました。あまりの細かさに手と肩と目が死にかけたし何故か歯茎が痛みました。謎です。

 模写といっても縮尺というか、全体のバランスが少しだけ崩れたりもしたのですが、ぱっと見は模写に近いものが作れました。全部書き終わるまで丸々4日です。自分の絵にペン入れなんて十数年ぶりです。でも川とか山を書いていると幸せな気分になれました。

 もうちょっと自分の描いたものにペンを入れたくなりました。



≫音楽大整理

 パソコンに保存している音楽ファイルを大整理しました。

 十年以上放置しては新しい曲を放り込むままだった魔境です。結果からいうと2日かかりました。


 今まで使っていたウォークマンが、ことあるごとに固まって音楽が途切れたり、急に電源落ちたりするようになってストレスだったので、新しい音楽プレーヤーを買うことにしたのがきっかけです。

 音楽を聴く以外の機能は使わないので、ちょっと古いけど個人的に余計だと思っていた機能のないものを新しく注文しました。


 それで、届くまでに魔境の荒野を何とかしようと思ったのです。

 アルバムごとに作っていたフォルダを統合して減らしたり、何故かMP3とWMAで混在して整理できなかった分をきれいにしたり。

 大神のサントラは140曲以上あるし、アーティストで分けていない魔境Aは200曲以上あるしで、大変だったのひと言ではとても言い表せない作業でした。今度からはファイル整理用のフリーソフトとかを使いたいですね……。


 その分かなりフォルダ内がすっきりして最高に清々しい気分です。

 いつでもできる作業はきっかけがないとなかなか進められないので、この機会にやって本当によかったです。



≫架空ストアさんがリニューアル

 いつもお世話になっている委託通販の架空ストア様がリニューアルオープンしました。

 ダンジョンのようなマップにサークルさんが配置されている感じになった模様です。マップが可愛くて感動! トナカイの森は「夜鳴館8区12」という個室にお店を構えています。


 現在在庫切れもあり、「私と死んだ心が森の中」「それでも僕らは罪人のまま カモメが飛ぶ町」「新版水のゆくえ」の3作品を委託しております。

 現在の版はあと一冊、「新版水のゆくえ」は架空ストア様限定の取り扱いとなっておりますので、気になる方はお早めに。


 架空ストア様の通販ページはこちらから≫≫https://store.retro-biz.com/items/owner/946




2.連載終了


 去年の暮れの頃からちょくちょくカクヨムでアップしてきた長編ファンタジー「君とみた星空を壊そう」の連載が、ようやく終わりました。

 ひとつの長い物語を作り終えたので、以下にあとがきをまとめました。


 刊行予定の書籍の中にもあとがきは入れますが、書籍版は簡略化しようと思い、じっくりあとがきや裏話を語る記事を作りました。


この下にはあとがきしかありません。

 秋刊行予定の書籍版に、似た話を入れますので無理に読まなくて大丈夫です。

 むしろ書籍版に入りきらない話を下で長々としていますので、それでOKな方のみお進みください。ネタバレはしないようにしています。




3.あとがき


≫物語の源泉

 十二星座の紋章を持つ勇士が世界を救う。

 どうせ長編ファンタジーを作るなら一番好きで憧れのモチーフで、直球にいくと決めていました。

 中高生の頃からゾディアックブレイブ伝説のファンタジーを作るんだと考えてはいましたが、話がまとまらずにいたので放置していて、もう一生完成しないかもと諦めていました。


 計画再始動の契機は同人活動を始めたことです。

 小説という媒体を形にすることを覚え、頓挫していたものを形にできるかもしれないと考え、水面下で少しずつ計画を進めていました。同人活動自体どれくらい続けられるか、未来のことは何もわからないので、この物語を形にして出す、というのがサークル活動のひとつの目標にしていました。



≫コンセプト

 「この物語の原初はゾディアックブレイブストーリーを作ることだったんだから、そこは大切にしたい。やっぱり十二星座の勇士が冒険する物語にしよう」と最初に、とんでもないことを決めてしまいました。主要人物は少ない方がいいという物語作りの大原則を最初から無視するという暴挙。おかげさまでとっても大変な目に遭いました。


 一番最初に決めたのはこのコンセプトと世界観や設定です。

 先行して「旅の宿トマリギ亭奇譚」を書いていたので、整合性が損なわれないようまず最初に世界観と世界地図から作りました。


 あと、ファンタジーの王道である魔法をすごく大切にしたかったので、魔法自体も「パッと何でもできる便利で万能なもの」みたいな漠然としたものではなく、自然の力を魔力で引き出す秘術という定義を作りました。さらに土地や時間、日付で魔法の威力が制限されたり、かっこよく使えるようにするためには努力や才能が必要で、簡単には使えないものとしています。


 作中でも主人公が魔法の修行をするシーンがあります。

 細かなルールについてはあまり明示せず、魔法使いたちがさらっと、さりげなく触れる程度に留めています。魔法が自然由来なので、科学のことをもっと知っていたら駆け引きのあるバトルシーンが作れるかもしれません。


 世界観から先の、ストーリーとかキャラについては長らくまとまりませんでした。入れたい要素として、「洪水伝説」「戦争」「機械」「ルールが細かい魔法」「様々な種族」「星と運命」「世界を救う英雄たち」などがあります。最初はこんなもの絶対まとまらないと思っていました。



≫モチーフはシュメール神話

 十二星座にするならば、星関連のモチーフを何か使いたいと思いましたが、現在定着している十二星座のイメージの多くがギリシア神話にあります。

 ギリシア神話はエピソードも豊富で神様のキャラも濃く、使うだけでギリシア神話という色が強く出てしまい、それがメインのモチーフに思われそうだったので使うのはやめました。


 相方のミツカドがエジプト神話を勉強しているので、「そういえばエジプト神話の方がギリシア神話より古いよな」と思い、星座関連の書籍を借りました。

 その本はエジプトとシュメールの星座の起源について細かくまとめられた良書なのですが、それを読んで私はすぐにシュメールの世界にのめり込んでしまいました。(エジプトを相方がやっているので、それなら逆に未開拓のシュメールを、と思ったのもあります)


 星座モチーフが彫られた境界石、ギリシア神話よりも古い星座、星の運行を描いた粘土板、星座を見つけた民の伝説、聖書よりも古い洪水伝説の原型、楔形文字の美しさなど、知れば知るほどときめき、好きになり、シュメール神話をモチーフにすると決めました。

 山羊座ってシュメールの時代から下半身魚なんですよね。あの存在はだいぶ謎です……。


 シュメール神話について知るほど、ギリシア神話の物語やキャラクターは洗練されていて素晴らしいものだと感じましたが、未成熟で素朴なこの神話を取り入れたいと強く思いました。シュメール神話の流れを汲むバビロニア神話も取り入れているのですが、海の女神ティアマトが怪物の軍団とともに神々と戦うシーンがあまりにもドラマチックだったので、世界観の構築に取り入れています。

 あと、シュメールの言葉の発音がすごく気に入ってしまい、これらを作品に反映させたいと思い、神様の名前や一部の単語を取り入れています。



≫ストーリーとキャラクター

 「旅の宿トマリギ亭奇譚 海の瞳の星」でレーゲンフルーフが大切なことを先に話してしまったので、「洪水をひとり生き延びた男が、同じ歴史を歩む世界で恋人を探す」というのは変えられませんでした。ループもので面白い作品は昨今たくさんありますし、逆行ものも流行っているので、それらとは違うものを作りたいと思いました。


 それが本編でどういうふうになっているのか、ネタバレを避けると言及はできないので、よければ本編を読んでいただけたらと思います。

 

 ある日、天啓を得たように前半部分のプロットをさらっと作れたんです。そういうときが稀にあります。「魔女たちに薔薇の花を」のストーリーもある日突然さらっと決まりました。後半は真実へ辿り着くまでを逆算的に考えていって、あまり具体的には決めずに執筆開始です。

 旅をして絆を深め、星空に表れた運命を変えるために戦うという話の大筋自体はしっかり決まっていたので、長くてもぶれずに最後まで書ききることができました。


 キャラはストーリーの大筋に合わせ、出身国や種族、性別、職業などを振り分けました。例としてレーゲンなら、出身は○○国(ネタバレにつき伏せています)、人間族の男、戦闘スタイルは遊牧騎兵、みたいに、十二人に割り振りました。


 また、物語やパーティでどういう役割をするのかも先に決めました。このキャラは持つ知識で仲間をサポートする、このキャラは真相解明のキーキャラなど、十二人の中で明確に役割を決めていたので、たくさんキャラがいても迷わずに動かせました。

 欲を言えばもっとお遊び的エピソードを入れたかったです。


 性格や人物背景については、ストーリーを作るのと並行してキャラデザと一緒に考えていきました。思い返すと名前は最後の方に決めました。すんなり決まった人と悩んだ人で分かれます。



≫何回直したっけ

 ひと通り執筆しては最初から直していくを、多分三回か四回はやりました。

 その後ウェブ公開用に最終稿を仕上げていきましたが、冒頭とエピローグは、五、六回書き直しているはずです。最終決戦も二回以上は直しました。最初と最後が微妙だとやっぱり全体の印象が微妙になってしまうので。


 特に序盤がだらけてしまうと、60話もあるのに誰も読んでくれないに違いないと思い、突然カルナが襲われてレーゲンが助けに入るというドタバタ展開になりました。

 ちなみにその辺りを褒めてくれたコメントをいただいたのですが、めっちゃ嬉しかったです。




 あと書きたいことは登場人物それぞれについてと、ネタバレありきの話になってしまうので、この記事はこの辺りで締めようと思います。

 登場人物についてもじっくり語りたいので、それについては別記事にてまとめようと思います。

 ここまで読んでくださり、ありがとうございました。


 「君とみた星空を壊そう」はカクヨムで公開中です。

 秋には書籍版を刊行しますので、試し読みにもお使いください。


 カクヨムのページはこちらから≫≫https://kakuyomu.jp/works/16818622177392464691


​トナカイの森

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