2025.05-07 特別なことは何もない
- 葛野鹿乃子
- 1 日前
- 読了時間: 7分

1.この数ヶ月何してたか
5月あたりからツイッターもサイトもわりと放置気味でした。
ブログは見返したら4月の須磨浦公園に行ったときの記録で終わっていました。それから何かをした記憶が曖昧なので、手帳を見返しながらこの数ヶ月の潜伏具合をまとめてみます。
≫9月に出す新刊を執筆
暑くなってきてからはファミマに通ってティーラテを買い続け、作業しながら飲んでいます。
9月の新刊は3月から書き始め、途中番外編の修正を挟みつつ、最後まで書ききらずにまた最初から修正したりして5月いっぱいで書き上げました。記事の最後の方でちょっと予告を載せておきます。
新刊初稿の執筆が6月までにあっさり終わってしまったので、心が軽くなった私は別の長編を最初から直したりしていました。書いている方は楽しんでいるのですが、客観的に見て面白いのかわからなくなってきてしまい、せっかくたくさん書くのだから面白くしたいな、と思って試行錯誤しています。この別の長編については、来年を中心に加筆修正して完成させるつもりです。
9月のイベントまで時間があるので無配用のおまけSSでも書こうと思い、現在4本くらい書いています。こちらもいい感じにまとまってきました。
≫他に何かしたっけ
戦闘シーンを勢いで書きたくて、動画サイトに転がっているアニメの戦闘シーンまとめ動画を参考に見たりもしました。ああいうのを見て、テンションをぶち上げて仕上げるわけです。すると、ここ最近は映像作品に触れてないなあと気づきました。アニメか映画に触れたくなりました。
あとは何のやる気も起きない土日に、溜まっていた本を一気に読んだり、家人がゲームで遊ぶのをぼーっと眺めたり、最近出た漫画の最新刊を読んで満足したり。一日だけ朝の6時半に起きて2時間以上作業して、珍しくいい時間の使い方をしたりもしました。
特に真新しいこともないけれどつまらなくもない生活を送っていました。
細かなToDoをこなしたり、執筆を毎日したり、馬車の環境音動画を探したり、小さな満足を満たしてきたことが手帳には書かれていました。
特別なことは何もない日々ですが、日常生活だからこんなものかなと思っています。
≫今の年齢が好き
昔はどこそこに出かけたりしてとせわしなく動き回っていたものですが、最近は腰を落ち着けて静かに飲み物を飲むのが一番心地よかったりします。
多少年を取って、落ち着く楽しみを知るようになったということかもしれません。
いいことを知ったなと思います。
よく若い頃はよかったと言う人がいますが、私はあまり子供の頃とか若い頃とかに戻りたいと思うことがないです。子供の頃は親の庇護下にあるので自由が少ないし、若い頃は知識も想像力も今よりなかったので無神経だっただろうし。
色々経験してきた今の年齢の自分が最上な自分のはずなので、一番年を取っている今の年齢でいるのが好きです。なので年より若く見られるのもあまり好きではないです。
もちろんいいことばかりではないですが。動き回る体力も気力も落ちてきて、何かするのが億劫になってきたことはいくらでもあります。
その分何もしていなくても時間がもったいないなと思うことも減ったし、できなかったことややりきれないことに対して寛容になってきた気がします。いつまでもくよくよと後悔するよりは、まあいいか、と思って流しちゃう。こういう時間の使い方もありかな、みたいな感覚です。見方を変えれば自分に甘くなっただけかもしれないですが。
2.鳥取旅行に行ってきました
≫真夏の一泊旅行
まだ行ったことのない鳥取に行こう、という話を友人と決めて数ヶ月。
春が忙しかったのでずるずると時季が延びて一番暑さがやばいであろう7月に旅行することになりました。新幹線と電車に揺られること二時間ちょっと。サンドにお迎えされて鳥取駅に着きました。
バスで20分で鳥取砂丘へ行けました。砂丘へ向かうと、一部とはいえ一帯が砂地になっているのを見渡すだけで圧巻の景色。どこを見ても砂でできたなだらかな丘が広がっていて、見ているだけも充分楽しいです。
意を決して砂丘に足を踏み入れると、砂がさらさらすぎて歩きにくいなとまず思いました。基本なだらかな坂なのでそれがまた歩きにくい。坂になっているから靴にどんどん砂が入る。坂を下りるのはともかく、上るのがとにかく辛い。普段全然使っていない足の筋肉を酷使し、この記事を書いている現在も足が痛くてたまりません。「この暑い中何故私はこんなことを?」と正気に返りかけつつ馬の背まで何とか上りきり、海からの風で小休止しました。
砂丘の後は砂の美術館へ。
ちょうど日本の展示になっていて、神話や歴史の場面が砂像で再現されていました。
砂だけですべて作っているだけでもすごいのですが、服の皴やレースまで細かく表現されていて、遠近感が凄まじくて前方のものが浮き上がって見えて迫力がありました。
あれは展示が終わると砂に戻して別の像にするらしいですね。エジプトやドイツの展示も直で見てみたかったです。写真でもきれいさは充分伝わりますが、直で見てこそのものだと思いました。
美術館を出て日除けのない道路沿いを歩きながら、さすがにこれ以上歩くと危険だと感じ、かき氷を食べました。砂プリンを出しているところのお店に併設されていたかき氷屋さんで、ほうじ茶とプリン味という珍しい味があったのでそれで。食べ終わる頃には身体がしっかりクールダウンしました。
子供の頃は、かき氷を食べることによって身体を内から冷やして暑さを鎮めるなんて考えたこともなくて、かき氷なんてどれも同じくらいに思っていました。本州は味の種類がいっぱいあるし、白玉や小豆やアイスが一緒についていたり、美味しいかき氷が多くていいです。
北海道は夏にかき氷を食べなくても生きていけます。気温が高くなっても湿気がないし、風が吹けばクーラーの冷風に当たるようなものですし。お盆過ぎれば秋ですからね。
≫旅行中ものんびりする
二日目は天気が崩れて、暑くないのはよかったのですが遠出は諦め、白兎神社だけ行きました。降ったりやんだりする雨の中、白兎神社へお参り。
あちこちにウサギの像やイラストがあって、鳥取駅周辺もそうでしたが、歩きながらウサギを見つけるのが楽しい場所です。雨がひどくなったのでさすがに海岸の方へは降りませんでしたが、それでも海がとてもきれいで、晴れていないのが残念でした。
帰りの電車まで時間があったので、すなば珈琲であったかいコーヒーを飲みながら雑談タイム。人生初のウインナーコーヒーを飲みました。お茶の民なので、普段はあまりコーヒーを飲みません。飲み慣れていないのとブラックだけの苦い味が苦手で、なかなかコーヒー開拓ができずにいるのです。
余裕のある工程にしているので友人との旅行中はよく時間が余るのですが、そういうときはお互いぼーっとしたり雑談したり、次にどこ行くかぽつぽつ相談したり、とにかくのんびりします。
夕方に友人と別れて電車に乗り、大阪へ帰りました。
旅が終わって、少しずつ見知った場所へ帰ってくることで日常に戻る独特の感覚がありました。そういうものに寂しさを覚えるほど感傷的ではないですが、イベント後に「疲れてるけど荷物片づけないとなあ」みたいになるあの気分です。現実に帰ってくる感じですね。
非日常も終わったので、切り替えてまたパソコンに向かって作業する日々に戻ります。
3.文フリ大阪出店お知らせ
≫出店参加のお知らせ
2025年9月14日(日)の文学フリマ大阪13に出店します。
新刊は「それでも僕らは罪人のまま」の続編に、既刊は初見さんにもおすすめの読みやすい短編集「魔術師と祝祭」と「私と死んだ心が森の中」、そして見た目も中身も重たい長編「新版水のゆくえ」です。
今回はおまけSSがついた無配冊子も作る予定です。持ち込み予定の4作品の番外編的な小話を詰めます。既に既刊を持っているけど番外編も読みたいという方も、スペースの前の方に置いておくつもりなので遠慮せず持ち帰っていただきたいです。
≫新刊情報
新刊は「それでも僕らは罪人のまま カモメが飛ぶ町」です。
ひとつの事件が終わり、新しくやり直すために南方の港町へとやってきた子供たち。
カモメが飛ぶこの明るい海辺の町にも、裏では悪が巣食っています。平穏な潜伏生活を送ろうとする子供たちは、その町の悪を見過ごすか、人のために戦うのか。
人が誰でも持つ生きづらさの中で足掻く、悪と願いと戦いの物語です。
イベント前に試し読みできるようカクヨムに全文公開したいです。準備ができ次第、ツイッターとサイトでお知らせします。
続編ですが初見さんでも読めるよう、あらすじや人物紹介もつけています。人物の過去など、本文にも大事な情報は反映させていますので、充分お楽しみいただけると思います。
時期がくれば書影等他の情報も掲載しますので、よろしくお願いします。