企画始動です
タイトルにもある通り、2017年に刊行した「水のゆくえ」の未作成エピソードの執筆を始めました。
文フリで初めてあの作品を頒布してから、もう6年……。
前から「書き足りないエピソードがあるのでいつかちゃんと書きたい」と色々なところで言っていたものを、「魔女たちに薔薇の花を」「ルペシュール(仮)」という二つの長編を書き上げたので、取りかかることにしました。
「水のゆくえ」(以下「初版」といいます)を書いたこと自体は後悔していませんし、書いて、出して、本当に良かったと思っています。でも、圧倒的に時間が足りず、未練が残りました。
2018年に続編的な短編「鶯神楽」を出しました。
この作品みたいに補完的なエピソードを、後から短編として何冊も刊行していく方法もありますが、なるべくまとめたものを出したいと思いました。これはもう個人的な感覚で、ページの少ない本をシリーズとして出すよりは、できるだけ一冊にまとめる方が好みなだけです。
新版と初版の違い
未作成エピソードを書きつつ、在庫切れ状態の初版の内容も含めた新版を作成しようと思います。
初版と「鶯神楽」の内容を加筆修正のうえ再録し、新エピソードを加えた内容になります。
作成にあたって、一部設定を見直したところがあります。
〈変更点〉
年齢が曖昧だった人物や、時系列の整理をしました。
追加エピソードとの整合を図るため、一部の登場人物の年齢を変更しています。
登場人物の精神性の成長・変化を描くにあたり、登場人物の心情の変化が初版と異なります。
話構成の見直しにより、一部登場人物の担当・イメージ花が変更になります。
追加エピソードに繋げるため、初版収録の「花菖蒲」や「撫子」などのストーリー展開が初版と変わってくる箇所があります。
これらについて、主要人物についての大幅な変更はありません。
細部の描写に修正を加えることになります。(例えば、新版では主人公の水央が25歳で、武士ではなくて皇子になっている、などの大幅な変更はありません)
また、初版を見直しつつ未作成エピソードを書くため、初版含めた全体を通して大幅な加筆修正を行うことになります。どんなふうにストーリー展開が変わるかについては、事前に十分な試し読みをウェブ上で公開したいと考えています。
ずっと悩んできました
こうした措置について懐疑的・否定的な意見が出ることは以前より考えており、この6年間どうするのか、時間を見つけては悩んできました。
「水のゆくえ」という作品をこのまま終わらせてしまうのはどうしても嫌だったこと。
書いていないエピソードをちゃんと書ききってこの作品を完成させたいということ。
この二つをどうしてもやり遂げたくて、再始動をすることに決めました。
「水のゆくえ」も多くの方にお手に取っていただいた作品なので、初版を持っている方のための措置は別に作ろうと考えています。(まだ十分な検討をしていませんが、パッと思いつく措置としては、本の割引や追加エピソード分のウェブ公開などが挙げられます)
刊行については、まだ書き始めの段階のため確かな日時ではありませんが、2023年の春か秋になります。おまけ冊子や登場人物紹介絵巻も作りたいのですが、おまけに関してはまだ何ともいえない状態です。
こちらはお願いになってしまうのですが、初版をもう持っているので追加エピソード分だけ読みたいなど、どうされたら嬉しいか意見がある方がいたら、ツイッターやサイトのメールフォームなどから教えてほしいです。
読み手としての意見を聞いてみたいので、何か要望やご質問がありましたら教えていただけると嬉しいです。