今年刊行した作品
年末がやってきたので、今年の創作活動について振り返りたいと思います。
イベントについては他記事でまとめているので、今回は主に作った本についてやったことを振り返りたいと思います。
日本昔話短編集 星合う夜の夢
旅の宿トマリギ亭奇譚 海の瞳の星
窓辺と夜のものがたり(合同サークルの相方作のイラスト集)
私が今年作ったのは小説2冊です。
イラスト集では、私が基になる短い文章をミツカドに渡して、好きに使ってもらいました。
新作① 日本昔話短編集 星合う夜の夢
212ページ、80,670文字。
そこそこ太い・文庫・カバー付き! の夢の3つを揃えた本です。
日本昔話短編集はサークル活動を始める前から書くことは決まっていて、ようやく内容がまとまりそうだったので5月に出せました。分厚くて重いと運搬が大変なので、本文には軽い紙を使いました。
去年の反省を活かし、表紙は顔としても個性としても販促としても大事! ということで描いてもらいました。
今回やりたかったことのひとつに、ルビがあります。
全員漢字の名前でルビが必要だから、どうせなら他にもルビつけよう、と。
古代から近代まで舞台設定がばらばらですが、日本のむかしの話になるので、古語を少しだけ使いたかったのです。「天地」と書いて「あめつち」と読ませたかったり、漢字の量を他作品より増やして文章の見た目を硬くしてみたり。
あとカバー付き作品でやれることは、カバー裏の仕掛け!
SSを2本入れて、表紙と最終話の雰囲気や意味が変わるようにしました。
新作② 旅の宿トマリギ亭奇譚 海の瞳の星
122ページ、90,047文字。
この本は活動を始めた一番最初に出した本の続きものです。
どこからでも読めるよう、巻数ではなくて副題をつけています。
前回に引き続き表紙大事! ということでこの本も表紙を描いてもらっています。
前作と表紙や文章の雰囲気をまったく変えずに、でも新しくてよくなっているものを、という加減の難しいものを目指した本です。
この本でがんばったことは、描写です。
せっかくのハイファンタジーなので、綺麗な風景をもっと文章で出したいと思いました。風が吹き渡る様子、キャンドルが灯るときの様子、毒が噴き出す機械の町の様子、蒼天の青み、恋人と見た星空など、キーになる風景については特に丁寧に、情景が想像できるように書くことに気をつけました。
今回は、特に帯に気を遣いました。
小説はイベント中の試し読みだけだと内容がわかりにくいので、毎回キャッチコピーやキーワードを入れた帯を作っているのですが、今回は本屋さんで巻かれている帯を舐めるように観察し、やったことない構図を試しました。今までの中ではかなりお気に入りです。
無配冊子
せっかくイベントに来てくださった方に少しでもおまけを、という気持ちで作ったのがミニ冊子です。あまり多く作れなかったのですが、これから書くお話の試し読みを入れています。
5月には「風が生まれる場所」「芙蓉」、9月には「人魚姫」の冒頭を載せました。
ペーパーの目的は、本を買ってくださった方への感謝がまずひとつ。次回作についてのお報せと、試し読みを入れて人目に触れる機会を増やそう、というのも目的のひとつです。
それが功を奏しているのかは、始めたばかりなのでまだちょっとわかりません。できるだけ続けていきたいことなのですが、話のストックがないとできないのがネック。
総括と来年
今年はやってみたいことに挑戦しつつ、何とか形にできたのではと思います。
もっといいものを作りたいという気持ちは常にあります。
それは本だけではなく、本についてくるしおりや帯、無配冊子、ブースで飾っているポップなども、よくなるように追求している最中です。活動を始めて4年目なので、まだ自分のスタイルやサークル色を模索しているところもあって、まだ試行錯誤したり新しいことを試したりしたいです。
今年に関しては、2018年の反省を踏まえて、それを改善した活動ができたと思います。
それを維持しつつ、2020年にやりたいのが、まずはウェブサイトです。せっかく新しいサイトにしたわりにブログ以外更新できていないので、ウェブに上げるための小説を書いてアップしていきたいです。
あともうひとつが、西洋童話創作です。
今年は日本昔話をやったので、次はグリム童話を中心に西洋の昔話をモチーフにした物語を作りたいです。長編にあたる本編と、それの導入用の短編集を分けて作る予定です。
物語の導入と、読み手にとっての入口としてまず短編集を作ります。この作品の予告冊子を、次回1月19日の京都文フリに持っていきたいです。
大きな目標は大体この2つ。
これがちゃんと達成できるよう、来年もがんばってものづくりができたらと思います。
オプションテーマ:手帳
手帳、もとい真っ白な紙に色んなことをごりごり書いていくのが好きなので、大学生活を始めた頃から手帳はずっと使い続けています。
手帳でやりたいことを明確化しておかないと呆然と日々を過ごすだけになるので、時間をちゃんと創作に費やすためにも手帳は欠かせないものです。
今年はウィークリーのレフトタイプを使っていました。
ウィークリーに、一ヶ月ごとの執筆計画を作る。(週ごとに計画は見直す)
右側のメモスペースに、その週のやることリストとメモスペースを分けて作る。
一週間ごとにやることを決めてリストに記入。毎日手帳を開いて確認し実行。
やることリストは作業が終わったらチェックを入れて潰していく。
これをひたすら繰り返す。
やりたい本の装丁のメモ、イベントでやること一覧、入稿のスケジュールも管理しやすいです。
ウィークリーが使いやすいので、今年は全然マンスリー使いませんでした。もっと別の項目も活用していきたいです。