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2020.03 既刊の扱いについて考える


 先月2月のブログの更新を、怠りました。

 新作の進捗の話とかができたらいいと思ったのですが、タイトルにある通り悩みがありまして。

 それで、今回の記事では在庫切れ既刊の話を。



現在の在庫


 今年2月の通販を終えたとき、手元にあるのは「トマリギ2」の在庫十数冊のみ。

 増刷しなければと思ったときに、何だかすごくもやもやしました。何故だろう?


 2016年5月から2020年の1月まで、10冊の本を作りました。合同誌を入れると11冊。


 今まで、そのときそのとき作れる最高のものをと考えて作ってきました。それは今でもそう考えているし、見返してみてデザインや文章に粗がなかったら、それは成長していないということなので、作ってよかったなあと思うことと、ここは粗いなあと思うこと、両方感じられるのは嬉しいことです。

 当時できる限りの最善と全力を尽くしたからこそ、どちらの思いも強くあります。




このままで在庫切れでいいのか


 当サークルはイベントに出るごとに必ず新刊を出しています。

 そのため、部数は少なめにして売り切ってしまい、次の新刊のためにスペースを空けるようにしています。費用の関係もあるので、すべての既刊を再販し、ずっと頒布し続けることはできません。


 けれどせっかく作った物語、それで終わらせてしまっていいのか最近ずっと疑問に思い、何らかのアクションを起こすべきではないだろうかと悩み続けています。




同人誌は一期一会

 

 本を作るのは、本という形が好きなのと、同人誌だからこそできるできる装丁にして物語を表現する一助にしたかったというのが、今までの考え方です。


 同人誌は一期一会とよく言われますが、偶然や奇跡的に出会える部分が強い媒体なのは確かだと思います。当時お手に取ってくださった方もいらっしゃるので、その奇跡と特別さも大事にしたいです。


 今まで作ってきた11冊の本は、有り難いことに多くお手に取っていただきました。

 その都度嬉しいコメントをいただき、今まで支えられてきています。そこを大事にしながら再販をするにはどうすればいいか、考えていきたいと思います。




10冊の扱い


 まずは、今まで作ってきた本を並べてみました。

 基本的に「まったく同じ本を作らない」ことを根底に、せっかく復刻するなら装丁やデザインも今できる範囲で凝り、もう一度本の形にまとめたいと思っています。


 既刊の中で第二版増刷が決まっているのが、発刊直近の「トマリギ2」です。

 こちらは一度見直しをした後、5月のイベントのために増刷予定です。



再販する?

 内容は変えずに装丁を変える、ちょっとデザインが変わる、という既刊を「復刻版」とします。

 こちらに当たるのが「星合う夜の夢(昔話)」です。

 特に「昔話」はページ数が多く、同じ装丁で再販をかけるのが最も難しい本なので、装丁に関しては試行錯誤のうえ、目処が立ったら復刻版という形になると思います。



新版としてリメイク?

 完売数年、そして未だ書ききれていないネタがある作品。

 こちらは「新版」として別に作る予定です。これは「水のゆくえ」シリーズに当たります。


 「水のゆくえ」は発刊時からずっと「書き足りない」と言っているのですが、エピソードを追加し、「鶯神楽」と合わせたものにしたいと思っています。

 設定やキャラは変わらないのですが、エピソード追加によって既存の展開をちょっとだけ変更する可能性があります。少し乱暴な言い方をするとIFストーリーと思っていただいてもいいものになります。



まとめて復刻版を作る?

 残っているのが「トマリギ1」と「カンテラ」と「氷の花」と「夕べには海へ」と「魔女の季節」と「絵本の国と冬のばら」です。どれもページ数が少なめです。


 この5冊は、できたら全部一冊にまとめたうえで復刻したいと考えています。

 ただ、これらの本は一冊として完成していますので、やるならそれぞれの本の色や雰囲気が損なわれないようなまとめ方をしなければなりません。

 5冊とも手元にある方ばかりだではないはずなので、できたらウェブ再録をしたうえで、5冊をまとめた本を作りたいです。




これは現時点の方針です


 現在考えていることをこの記事でまとめているので、作っている途中や数年後に考えが変わることがあるかもしれません。

 やっぱり同じ装丁にする、とか、やっぱり復刻版作るのはやめる、とか言い出すかも。

 気分屋なうえマイペースなので、考えや意見は変わることが多いです。


 なので、この記事で書いてきたことが決定事項ではありません。

 あくまで現時点での指針です。


 復刻自体もそうですが、本は読み手ありきのものだと考えておりますので、思うところや要望があるなら読み手の方々に聞いてみたいな、とも思っています。



 ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

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